酸化マグネシウムの重大な副作用に高マグネシウム血症がありますね。
死亡例も出ており、薬剤師としては注意しておきたい薬の一つです。
客観的な数字を用いて、リスク因子を紹介してくれている文献があったので、共有させて頂きます。
  • 投与量:1650mg/日以上
  • 投与期間:36日以上
  • eGFR:55.4ml/min以下
  • BUN:22.4mg/dL以上

上記4つがリスク因子とされており、2~4個該当すると
高マグネシウム血症の発生率は40~60%になると報告されております。

国内3000症例を対象とした研究ですが、後ろ向きコホート研究であるため種々のバイアスは避けられません。
大前提として高マグネシウム血症が疑われるような臨床的な訴えを見逃さないということが大切だとは思いますが、客観的にチェックする際の一つの目安となりそうですね。

酸化マグネシウムは安価であり、簡易懸濁もしやすく、耐性が起きない薬であるため一律的に止めましょう!ではなく、薬剤師がリスクを把握した上で適正使用に携わっていくことが大切だと思いました。
参考:Wakui E et al: J Pharm Health Care Sci 2019
 

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