非ベンゾジアゼピン系の薬はω1受容体への選択性が高く、筋弛緩作用も少ないことから転倒しにくいというイメージを持っていませんか?


この論文ではベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系、長時間型も短時間型も転倒リスクが上がることを報告しています。

対象は台湾人のようなので日本人の体格とほぼ同じかなと思います。
データベースからの解析のため種々のバイアスや詳細な情報は拾えないとは思いますが、2000人以上が対象となっており、傾向を見るにはとても参考になるのではないかなと思います。

これから益々ラメルテオンやスボレキサントのような眠剤の使用が増えていきそうですね。
自分の病棟では予測的な眠剤の選択を薬剤師の提案から変更していただきました。
変更前と変更後の1年間の転倒件数を比較したところ、転倒件数をグッと減らすことができ、医療安全管理部からお褒めの言葉をいただきました(本音は褒め言葉でなく賞金が欲しい)

学校で学んだことも日々進歩するので、薬剤師は知識のアップデートをして臨床に還元していけるといいなと思うだけでも大切だと心がけています。

オープンアクセスで誰でも読めると思うので気になる方は読んでみてください。
Yu NW, et al :BMC Geriatr, 17:140.2017.

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