新しいことに取り組む楽しさ①【臨床研究希望薬剤師向け】
研究に興味のある薬剤師さん向けに臨床研究について書きたいと思います。
とは言ってもいわゆる研究のHow toについて書かれた名著はたくさん出ていますので、若輩者である僕が偉そうに書いても、味の染み込んでいない大根みたいになって何も染み出さないし響かないと思います。
研究することが素晴らしいとか偉いとかそのような話をしたいのではなく、新しいことに取り組む楽しさについて僕なりの経験則から書いてみたいと思います。
かなり個人的な私見が含まれるとは思いますし、文章構成も上手ではありませんのでご容赦ください。読んでもらった方に新しく何か取り組んでみようかな!とかほんの少しでも良いから行動に移してもらえるような、背中をそっと押してあげられるようなものになれれば良いなと願いながら書いてみました。
そんな僕がお伝えできることは、研究に少し興味あるけどどうやって良いかわからないと思っている薬剤師さん向けに僕なりの取り組み方や考え方について、シリーズとして伝えていくことです。
熱い思いを込めて書いたので、長文になってしまいました笑。
見出しをつけたので、興味のある箇所だけでも読んでみて頂けると嬉しいです。
ここまでで論文10報(共著含む)、文科省の競争的研究費(通称、科研費)の採択、学術奨励賞2回受賞、学会のオーガナイザー、シンポジスト、薬科大学との共同研究の立ち上げなど取り組んできました。
研究セミナーのファシリテーターや講演、研究指導で後輩が学術奨励賞を受賞など教育の分野においても力を入れてきたつもりです。
「薬剤師さんはエビデンスを振りかざすけど、エビデンスを作ってくれないですよね。」
何も言えなかったですね。。確かにDrは臨床で働きながら、論文も書いています。
僕の指導教官はバリバリの外科医で臨床、教育、研究をガンガンこなすスーパーマンみたいな人です。薬剤師でも極少数ですがいるにはいると思います。だけど多くの人がそのようには出来ないし、普通の人だと思います。
普通の私大出身の普通の薬剤師である僕が、普通の人代表として取り組んできたことが、何か新しいことをやってみたいと思っている誰かの背中を少しでも押せると嬉しいなと思います。
仕事を覚え始め、Drとも仲良くなってきた時期に「yossiさん、研究に興味あるならうちの大学院にこない?」と声をかけてもらえました。大学病院であり、職場と研究室が同じ場所にあることから物理的にも恵まれている環境でした。
「後悔しないでチャレンジし続けること」を新人の頃から守ってきた僕にとっては、このようなチャレンジ機会はまたいつ来るか分からないと思ったのも決めてとして大きかったです。
過去のメモに興味を持たれた方はこちらもご覧ください。
https://yakuterrace.com/u/yossi/b8dhzo5fbxgde2
人生の選択を決めるのは自分ですし、他人に言われたからその道を選んだとすると言い訳もしそうですし、自分が悩みに悩み抜いた中で出した一番厳しく遠回りの道が人間的に成長できると思い、選びました。そのため、僕は病院の臨床薬剤師として、父親として、夫として、さらには研究者や教育者としての立場を持つようになりました。研究者や教育者って書くと偉そうですね。そんなハイレベルなことをしているわけではないのですが、科研費に採択され、数百万の研究資金を得たりすることができてからは自称で名乗るようにしています笑。
初めのうちは少ない時間をどうやって研究のために作っていくかを考えていました。妻にもかなりの負担をかけました。今でもかけていると思います。そんな僕を理解してくれて、毎日手作り弁当を作ってくれる妻には感謝の気持ちしかありません。
歯を磨く作業は面倒だけどやらないなんてあり得ないですよね?やらないと気持ち悪いくらいの生活習慣に落とし込んでいけるようにしています。
だけど、研究の時間を習慣化させると考えると、それはそれでハードルが高くて無理です。出来ませんでした。
そのため、夢の時間を習慣化させるという風に考えるようにしました。
やりたい夢を抽象化しておいて、それが少しでも進めば良しとする考えです。これならば、研究に取り組めなかったとしても、例えば他職種の人と情報交換と称して飲みに行ったとしても、それはそれで夢の時間となるわけです。自分を追い込みすぎると蕁麻疹が出たりするのでお勧めしません。
情報を集め、自分なりに噛み砕いて解釈し、いかに行動に移せるかが大切だと思います。
上手くいくか不安とか自分には出来ないという考えは握り捨て、まずは取り組んでみると良いと思います。自分の失敗を知っているのは自分だけです。例え上手くいかなかったとしても、自分なりに考えて行動して失敗したことは必ず財産になります。本気でやれば何でも面白いし、本気でやれば大抵のことは出来るし、本気でやれば誰かが助けてくれます。
実験器具や装置は必要とせず、パソコンが一つあれば誰でも出来ます。場所や時間は選びません。統計解析は無料で素晴らしいソフトもあります。
個人的な先の目標は、論文がガイドラインへ引用されること、既存薬の適応を拡大させるための薬事承認への挑戦をすることです。
ワクワクしませんか?
臨床で働きながらエビデンスを作る薬剤師に興味がある方向けに今後もメモとして載せていきたいと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
とは言ってもいわゆる研究のHow toについて書かれた名著はたくさん出ていますので、若輩者である僕が偉そうに書いても、味の染み込んでいない大根みたいになって何も染み出さないし響かないと思います。
研究することが素晴らしいとか偉いとかそのような話をしたいのではなく、新しいことに取り組む楽しさについて僕なりの経験則から書いてみたいと思います。
かなり個人的な私見が含まれるとは思いますし、文章構成も上手ではありませんのでご容赦ください。読んでもらった方に新しく何か取り組んでみようかな!とかほんの少しでも良いから行動に移してもらえるような、背中をそっと押してあげられるようなものになれれば良いなと願いながら書いてみました。
そんな僕がお伝えできることは、研究に少し興味あるけどどうやって良いかわからないと思っている薬剤師さん向けに僕なりの取り組み方や考え方について、シリーズとして伝えていくことです。
熱い思いを込めて書いたので、長文になってしまいました笑。
見出しをつけたので、興味のある箇所だけでも読んでみて頂けると嬉しいです。
プロフィール
現在、社会人大学院3年生です。病院で勤務しながら研究活動に取り組んでいます。ここまでで論文10報(共著含む)、文科省の競争的研究費(通称、科研費)の採択、学術奨励賞2回受賞、学会のオーガナイザー、シンポジスト、薬科大学との共同研究の立ち上げなど取り組んできました。
研究セミナーのファシリテーターや講演、研究指導で後輩が学術奨励賞を受賞など教育の分野においても力を入れてきたつもりです。
なぜ大学院へ進んだ?
僕が研究をやりたいと思ったのは、Drからこんなことを言われたからです。「薬剤師さんはエビデンスを振りかざすけど、エビデンスを作ってくれないですよね。」
何も言えなかったですね。。確かにDrは臨床で働きながら、論文も書いています。
僕の指導教官はバリバリの外科医で臨床、教育、研究をガンガンこなすスーパーマンみたいな人です。薬剤師でも極少数ですがいるにはいると思います。だけど多くの人がそのようには出来ないし、普通の人だと思います。
普通の私大出身の普通の薬剤師である僕が、普通の人代表として取り組んできたことが、何か新しいことをやってみたいと思っている誰かの背中を少しでも押せると嬉しいなと思います。
いつがベストか?
息子が生まれた年に大学院へ進学しました。いろんなタイミングは重なるものだと思います。仕事を覚え始め、Drとも仲良くなってきた時期に「yossiさん、研究に興味あるならうちの大学院にこない?」と声をかけてもらえました。大学病院であり、職場と研究室が同じ場所にあることから物理的にも恵まれている環境でした。
「後悔しないでチャレンジし続けること」を新人の頃から守ってきた僕にとっては、このようなチャレンジ機会はまたいつ来るか分からないと思ったのも決めてとして大きかったです。
過去のメモに興味を持たれた方はこちらもご覧ください。
https://yakuterrace.com/u/yossi/b8dhzo5fbxgde2
研究室選びのポイントは?
研究室を選ぶポイントは人それぞれあるかと思いますが、僕の場合は中にいる人が人間的にも素晴らしいかで考えていました。人間力が優れているベースがあっての研究だと思っていたからです。素晴らしい研究業績を挙げるというよりは、研究活動を通していかに人間として薬剤師として成長できるかに重きを置いていました。とはいってもね。。。
進学についてはかなり悩みました。家族のことも考え転職も考えていた時期でもありました。いろんな人に相談し、本当に悩みました。この時期はかなりキツかった。。人生の選択を決めるのは自分ですし、他人に言われたからその道を選んだとすると言い訳もしそうですし、自分が悩みに悩み抜いた中で出した一番厳しく遠回りの道が人間的に成長できると思い、選びました。そのため、僕は病院の臨床薬剤師として、父親として、夫として、さらには研究者や教育者としての立場を持つようになりました。研究者や教育者って書くと偉そうですね。そんなハイレベルなことをしているわけではないのですが、科研費に採択され、数百万の研究資金を得たりすることができてからは自称で名乗るようにしています笑。
時間という概念の考え方
働きながら何か新しいことに取り組むときは、時間の管理がとても大変です。息子が急に発熱、肩が外れたりなんてのは日常茶飯事。時間を予測して管理できれば理想ですが、上手くできません。加えて最近の彼はストライダーという素晴らしい武器を手に入れ、散歩に行く度に1万歩近い距離を移動します。家ではこども怪獣となります。ヘトヘトです。初めのうちは少ない時間をどうやって研究のために作っていくかを考えていました。妻にもかなりの負担をかけました。今でもかけていると思います。そんな僕を理解してくれて、毎日手作り弁当を作ってくれる妻には感謝の気持ちしかありません。
少ない時間で最大限のパフォーマンスを発揮するためにはどうしたらいいのか?
僕なりの答えは習慣化させるということです。歯を磨く作業は面倒だけどやらないなんてあり得ないですよね?やらないと気持ち悪いくらいの生活習慣に落とし込んでいけるようにしています。
だけど、研究の時間を習慣化させると考えると、それはそれでハードルが高くて無理です。出来ませんでした。
そのため、夢の時間を習慣化させるという風に考えるようにしました。
やりたい夢を抽象化しておいて、それが少しでも進めば良しとする考えです。これならば、研究に取り組めなかったとしても、例えば他職種の人と情報交換と称して飲みに行ったとしても、それはそれで夢の時間となるわけです。自分を追い込みすぎると蕁麻疹が出たりするのでお勧めしません。
どう行動しようかな
今の世の中は、インターネットが出来たことで情報が民主化されていて、いくらでも情報を集められます。スマホの登場でより身近に情報収集もできるようになっています。情報を集め、自分なりに噛み砕いて解釈し、いかに行動に移せるかが大切だと思います。
上手くいくか不安とか自分には出来ないという考えは握り捨て、まずは取り組んでみると良いと思います。自分の失敗を知っているのは自分だけです。例え上手くいかなかったとしても、自分なりに考えて行動して失敗したことは必ず財産になります。本気でやれば何でも面白いし、本気でやれば大抵のことは出来るし、本気でやれば誰かが助けてくれます。
人脈は宝もの
良く社会人大学院生のブログなどをみると、何よりも人脈ができたのが良かったと書かれているのを目にします。ほんとかな?と思っていましたが、実際に自分がやってみると本当にそう思います。N E Jに掲載された研究者は神様みたいな感じですが、そのような方とディスカッションもできたりします。職種、業界を超えた人脈形成は人間を成長させ、とてつもない価値のあるものになりますし、コスパがとても良いように思います。お子様がいる薬剤師さんは学費が半額または全額免除できる可能性もあるのでおすすめします。自分の想い
研究活動を取り組む中で芽生えた、臨床で働きながらエビデンスを作れる薬剤師さんが増えると良いなという想いを大切にしています。実体験として、実際に論文を出したことで、その科の治療方針を変更させることが出来たり、全国でも真似てくれる施設が出てきて感謝されたり、論文が引用されて役に立ったりと医療に貢献できている実感も得られます。コロナによって延期されてしまいましたが、パリでの学会発表も予定していました。海外で学会発表するって響きが何となくかっこいいと思いませんか?そんなふうに行動を起こし、たんたんと続けていれば普通の薬剤師でも出来ます。最後に
僕が行っているのは臨床現場での疑問を研究の分野に昇華させ、新しい事実や解釈を見つけていくこと、いわゆる臨床研究と呼ばれるものです。とりわけ、力を入れているのは薬剤師の介入によって何かしらの医療に良い貢献ができることをエビデンスとして作ること。実験器具や装置は必要とせず、パソコンが一つあれば誰でも出来ます。場所や時間は選びません。統計解析は無料で素晴らしいソフトもあります。
個人的な先の目標は、論文がガイドラインへ引用されること、既存薬の適応を拡大させるための薬事承認への挑戦をすることです。
ワクワクしませんか?
臨床で働きながらエビデンスを作る薬剤師に興味がある方向けに今後もメモとして載せていきたいと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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