せんじ薬を効果100%とすると・・・

エキス剤は60~70%程度、錠剤は50%程度の効果しか得られないと言われています。

これはせんじ薬と比較し、揮発成分が含まれないことと賦形剤の量が関係していると思われます。


せんじ薬ではないが、せんじ薬と同等の100%の効果を提供できる薬剤・・・

そこで登場するのが、「丸剤」「散剤」です


たとえば、八味地黄丸(はちみじおうがん)、六味丸(ろくみがん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、黄連解毒丸(おうれんげどくがん)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、五苓散(ごれいさん)、安中散(あんちゅうさん)などです。

丸薬は「はちみつ」や「山芋」などで生薬を練って形成したもので、散剤は薬研で生薬をごりごりと砕いて粉状にしたものです。

基本的には手間暇がかかるため、漢方専門の卸から入手できますが、保険適応外です。
保険適応が通っている代表的な薬で「ウチダの八味丸M」というのがあります。


この丸剤や散剤は揮発成分を逃さず、かつ胃腸障害などの軽減のために工夫された調整法で効き目がせんじ薬と同等に得られる先人の創意工夫です。

昨今では○○丸や○○湯なのになぜエキス細粒なんですか?という質問が患者や薬学生からあるやもしれません。

プロの薬剤師として受け答えができるようにしておきましょう。

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ワダコウタロウ
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薬局薬剤師です。
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よろしくお願いします。
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研修認定薬剤師

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