「漢方薬って効果がわかるまでに時間がかかるんですよね?」
こんな質問されたことありませんか?

僕は漢方薬の構成生薬の種類によって説明の仕方を変えています。

経験に基づく目安ですが、
『9種類以下は効き目が早く、10種類以上は効き目が遅い』です。

西洋薬が精製された単成分に対して、生薬は天然由来の多成分です。
そのため、構成生薬が多くなれば多くなるほど主成分の作用が遅れ、効果の実感が遅くなるというわけです。



例えば・・・

芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)はその名の通り、芍薬(しゃくやく)と甘草(かんぞう)の2種類で構成されており、疼痛やこむら返りに対して即効性が期待できる漢方薬です。

五苓散(ごれいさん)は5種類、葛根湯(かっこんとう)は7種類で構成されており、それぞれ効き目の早い系統の漢方薬です。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)や十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)は10種類、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)は18種類で構成されており、徐々に効果を実感できる効き目の遅い系統の漢方薬です。

 

ワンポイントアドバイス

9種類以下の場合
漢方薬は使用している生薬の種類が少なければ少ないだけ効果が早いという特徴があります。○○○は(比較的)生薬が少ないタイプの漢方薬なので、効果の実感は早いと思いますよ。

10種類以上の場合
色々な種類の生薬が入っていまして、ひとつひとつの生薬が互いに協力しながら身体の中で効いていきます。そのため、効果の実感が遅いかもしれませんが「継続は力なり」とも言いますし、頑張って続けてみてください。

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プロフィール

ワダコウタロウ
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男性
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自己紹介
薬局薬剤師です。
日々業務の中で気付いたこと・感じたことを共有していけたらと思っています。新たな漢方薬剤師が誕生するよう願って「ワダ漢方」を発信していきます。
よろしくお願いします。
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研修認定薬剤師

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