医療用麻薬は適切に使用すれば依存は起きにくい薬ですよね。
稀に患者さんの背景として仕方ない面も十分にあるのですが、依存的な使用をしてしまう方を経験します。
今回はそのような患者さんに対応した一例をメモします。
学会発表や論文とは違い、メモなので多くの部分は省いてポイントだけ。

癌性疼痛に対してベースにフェントステープ、レスキューにイーフェンバッカルを使用していた方です。
イーフェン使用後のスッと痛みが引くかんじと心地よい眠気が良かったみたいで、徐々に使用回数が増えていってしまい、最終的には痛みというより心地よい眠気を味わいたいという面での使用が増えてしまっていました。

いわゆる麻薬依存の状態です。

そのような方へのアプローチとして、
なぜやめるのか、やめることのメリット、やめないことのデメリットを相手にしっかり伝え、動機付けをしっかり行い、同意を得た上で患者とともに少しづつ一生懸命に取り組むのが教科書的ですよね。

それができる方には上記のようなアプローチもあるのですが、今回は予後も限られている中での対応でした。また、経口からの内服も困難な状態です。PEGなどからの投与の場合、経口と違い口から飲み込まないので何の薬を使っているのかよくわからないし、効果がいまいちわからないという訴えもありました。

上記を踏まえ、痛みに対しての使用というよりは眠りに重きをおいてイーフェンが使用されていると予想しました。そこでジプレキサザイディスを提案しました。
ジプレキサザイディスであれば、口からの投与が可能、催眠作用も併せ持つことから夜間の使用に適しているのではと情報提供した結果、医師の受け入れは良好でした。
口腔内崩壊錠のメモ:https://yakuterrace.com/u/yossi/b8dhzo5x6dnhg6

追加後、睡眠確保ができるようになり徐々に使用回数を減らすことに成功しました。

製剤学は学生の頃は何の役に立つのかイメージ付きづらかったですが、
実臨床で活きると勉強していて良かったなーと思います。 

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yossi
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クスリは反対から読むとリスクです。クスリに情報が加わると医薬品になると考えています。日常業務の情報を発信して行きたいと思います。
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