薬科大を卒業して、9年目を迎えた。

調剤薬局に就職してから、小児や高齢者医療、中規模病院の門前、精神科の私立病院の門前を経験してきた。

いまは、内科と整形外科の個人クリニックの門前で仕事をしている。
管理者も一通り経験した。

新型コロナウイルスの影響もあり、自分なりに時間の余裕が出来た。
余裕が出来たことで、ふと思い出したことがある。
「なぜ、薬剤師を志したのか?」
実際、そんなことは日々の忙しさから忘れてしまっていた。

そんなとき、親友とのオンライン飲み会で気づかされた。
親友からの一言、「昔聞いた薬学部に入った理由が、俺はいいと思ってた!」だった。

一度は、理学部に入り卒業した。そこで、研究職の楽しみを自分なりに見つけ出した。
そうして、研究職を志した。
医学系の大学院の研究室に入った。人の役に立てる研究が出来ることに、自己満足感もそのときはあった。
しかし、研究を始めてから4か月経ったころに違和感が自分の中に生まれ始めた。
確かに、研究は将来多くの患者を救うことが出来る。でも、いま苦しんでいる人たちを救うことは出来ない。そして、研究の結果がどうであれ、途中でそのテーマを打ち切ることは難しかった。

そんな事実を目の当たりにして、日に日に「自分の居場所はここじゃない。人と対面しながら、目の前の人の役に立ちたい。そして、プロフェッショナルとしてダメなものはダメと言える。良いことは良いことと伝えられる事がしたい。」そんな風に思うようになった。

幸い、理学部で得た化学の知識はある。ならば、それと人とを繋げるために、そして苦しんでいる人をケアするために薬剤師になろうと思った。

そんなことを思い出させてもらった。

新型コロナウイルスで世界が混沌する2020年のGWのとある夜に。

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