生姜には『温める作用』があることは周知のことと思いますが、もともとは『健胃作用』がメインです。
この機会に生姜の作用は2つあることを覚えてもらえればうれしいです。
さて、食品としても有名な生姜ですが、漢方では「生姜」を処理の仕方で以下の4種類に分けて区別しています。

しょうが汁
生のショウガをすって、布巾などでしぼった汁のこと。

生のショウガ 
その名の通り、生の生姜。スーパーなどで売っている食用のもの。

生姜(しょうきょう)
生のショウガを乾かしたもの。乾生姜(かんしょうきょう)と呼び、②と区別する。

乾姜(かんきょう)
生のショウガを湯通しまたは蒸した後に乾かしたもの。

① ⇒ ② ⇒ ③ ⇒ ④の順で温める作用が増します。
つまり、体を温めるの作用が一番強いのが【乾姜】です。
逆に、
④ ⇒ ③ ⇒ ② ⇒ ①の順で健胃作用が増します。
つまり、嘔吐・悪心・食欲不振などに対して一番効果的なのは【しょうが汁】です。

①は手間と保管のしにくさから臨床でもあまり用いられません。
漢方薬局ではせんじ薬を1日分煎じる際に、親指第一関節の半分くらいの大きさの生のショウガをスライスして加えるように伝えていました。(生のショウガを用意できない方には乾生姜を入れて調剤してました。)

補足ですが・・・
スーパーで買えるもので『新しょうが』と『ひねしょうが』は異なります。
今回のメモで記載した生のショウガは『ひねしょうが』のことです。
違いに関しては、こちらのサイトがわかりやすかったのでURLを貼っておきます。
https://www.seikatu-cb.com/hozomiwa/syougati.html

余談ですが・・・
寒気がしたり吐き気や食欲不振があったときに僕がよく作るスープをご紹介します。簡単です!
1)マグカップに丸鶏がらスープの素(瓶)を5~7振りします。
2)市販の「おろししょうが」チューブから小指の第一関節くらいの量をしぼります。
3)お湯をコップ半分くらいまで注いで、よく混ぜます。
4)完成。気になればお試しください。

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ワダコウタロウ
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