アルテプラーゼの使い方
夜勤前に先輩薬剤師から「1人で払い出しをするとき、この薬は注意した方がいいよ!」と教えてもらったので紹介します。
グルトパ注(一般名:アルテプラーゼ)(rt-PA製剤)
【効能・効果】
1.虚血性脳血管障害急性期に伴う機能障害の改善(発症後4.5時間以内)
2.急性心筋梗塞における冠動脈血栓の溶解(発症後6時間以内)
【用法・用量】
1.虚血性脳血管障害急性期に伴う機能障害の改善
34.8万単位/kg(0.6mg/kg)を静脈内投与
上限は3480万単位(60mg)
総量の10%は1~2分で急速投与、その後残りを1時間で投与する
2.急性心筋梗塞における冠動脈血栓の溶解
29万~43.5万単位/kg(0.5mg~0.75mg/kg)を静脈内投与
総量の10%は1~2分で急速投与、その後残りを1時間で投与する
後日、調べてみるとrt-PA(アルテプラーゼ)静注療法適正治療指針(日本脳卒中学会)というものがありました。以下は、虚血性脳血管障害急性期に伴う機能障害の改善についての記載です。【】内はエビデンスレベル。
・アルテプラーゼ静注療法によって、3 ヵ月後の転帰良好例は有意に増加する。一方で症候性頭蓋内出血は約 3~10 倍増え、5~20%にみられる【Ia】。
→血栓溶解により、出血の副作用リスクも高まるので注意が必要!
・発症後 4.5 時間以内であっても、治療開始が早いほど良好な転帰が期待できる。このため、患者が来院後、少しでも早く(遅くとも 1 時間以内に)アルテプラーゼ静注療法を始めることが望ましい【Ia, A】。
・発見時刻は発症時刻ではない。発症時刻が不明な時は、最終未発症時刻をもって発症時刻とする【IV, A】。
・病院内の医療従事者は患者情報の第一報を受けたときに、発症時刻などに関する出来るだけ正確な 情報を入手し、来院後迅速に対応できるよう、院内の準備を進める【III, B】。
緊急性の高い薬剤にもかかわらず、適応ごとに投与開始時間の制限、用量が異なること、投与速度に注意しなければならないこと、副作用として重篤な出血が起こることがあるので出血の早期発見に留意すること、など注意点が多くありました。
投与開始時間の制限は国試でも必須事項です!
病院でも在庫は切らさないように管理をしています。
グルトパ注(一般名:アルテプラーゼ)(rt-PA製剤)
【効能・効果】
1.虚血性脳血管障害急性期に伴う機能障害の改善(発症後4.5時間以内)
2.急性心筋梗塞における冠動脈血栓の溶解(発症後6時間以内)
【用法・用量】
1.虚血性脳血管障害急性期に伴う機能障害の改善
34.8万単位/kg(0.6mg/kg)を静脈内投与
上限は3480万単位(60mg)
総量の10%は1~2分で急速投与、その後残りを1時間で投与する
2.急性心筋梗塞における冠動脈血栓の溶解
29万~43.5万単位/kg(0.5mg~0.75mg/kg)を静脈内投与
総量の10%は1~2分で急速投与、その後残りを1時間で投与する
後日、調べてみるとrt-PA(アルテプラーゼ)静注療法適正治療指針(日本脳卒中学会)というものがありました。以下は、虚血性脳血管障害急性期に伴う機能障害の改善についての記載です。【】内はエビデンスレベル。
・アルテプラーゼ静注療法によって、3 ヵ月後の転帰良好例は有意に増加する。一方で症候性頭蓋内出血は約 3~10 倍増え、5~20%にみられる【Ia】。
→血栓溶解により、出血の副作用リスクも高まるので注意が必要!
・発症後 4.5 時間以内であっても、治療開始が早いほど良好な転帰が期待できる。このため、患者が来院後、少しでも早く(遅くとも 1 時間以内に)アルテプラーゼ静注療法を始めることが望ましい【Ia, A】。
・発見時刻は発症時刻ではない。発症時刻が不明な時は、最終未発症時刻をもって発症時刻とする【IV, A】。
・病院内の医療従事者は患者情報の第一報を受けたときに、発症時刻などに関する出来るだけ正確な 情報を入手し、来院後迅速に対応できるよう、院内の準備を進める【III, B】。
緊急性の高い薬剤にもかかわらず、適応ごとに投与開始時間の制限、用量が異なること、投与速度に注意しなければならないこと、副作用として重篤な出血が起こることがあるので出血の早期発見に留意すること、など注意点が多くありました。
投与開始時間の制限は国試でも必須事項です!
病院でも在庫は切らさないように管理をしています。
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