病態と検査値と薬剤はまとめて覚えたほうがイメージしやすいと思うので、自分の勉強も兼ねてメモしたいと思います。

【検査値】
心不全のマーカーとして、ナトリウム利尿ペプチドがあります。

ANP:心房性Na利尿ペプチド
 心房圧上昇に伴い心房筋より分泌される
 心拍出量を増加させるためこれを製剤化したものがカルペリチド(hANP)
BNP:脳性 Na利尿ペプチド
 壁の進展や圧上昇などのストレスによって心室から分泌されるホルモン
 心臓に負担がかかっている状態を表す。ANPより鋭敏な心不全のマーカー
    血液中のBNPが100pg/mL以上 が心不全の診断の基準値となっている
(最初ブタの脳から発見されたため、脳性の名前がついた)
yfzbtod2we4mbp63cxui-3e3b9b80.jpg
                           引用:日本心不全学会
【臨床実例】
・心室頻拍(VT)出現,意識消失,慢性心不全増悪のため入院
・入院時BNP:1001.5pg/mL
・ドブタミン2μg/kg/min,アミオダロン静注開始
・6日後ピモベンダン内服開始
 ↓
10日後には心拡大改善し、BNP1000→240へ改善
アミオダロン中止、ドブタミン1μg/kg/minへ減量、ピモベンダン5mg/日内服で継続中。VTの発現なし。今後検査をしてよければドブタミン終了、リハビリをして退院予定。

【VTの治療】
基礎心疾患を伴わない場合は、再発予防のための根治療法としてカテーテルアブレーション*)を施行することが多く、基礎心疾患を伴う場合は植込み型除細動器の適応となる

*カテーテルアブレーション(心筋焼灼術):不整脈の起源部位や異常伝導部位を電気的に焼灼する治療法

患者さんもBNPの値はどうなった?と気にされていました。
治療により検査値の改善と連動していることが理解できると面白いなと思いました。



 

このメモを見た人がよく見ているメモ

プロフィール

Chienam
性別
女性
最終ログイン
自己紹介
病院薬剤師4年目
調剤室業務をしながら
歯科→血液内科,循環器内科を担当

日々の気づきや学んだことを大切にしたいです!

第17回ピックアップ薬剤師
インタビュー動画では仕事のやりがい、ヤクテラスを活用して感じたこと、若手薬剤師や薬学生へのメッセージなどを語っています。ぜひご視聴お願いします!
https://yakuterrace.com/u/ey9mzkxryr/yby1fv35h2nj89

アクセスカウンター

24
今日のアクセス
34
昨日のアクセス
53649
総アクセス数

カレンダー

2024/4
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

アーカイブ

管理者に通報

利用規約に反している場合は管理者までお知らせください。

管理者に通報
ページ先頭へ戻る
読み込み中です