初ノート記載です。臨床ノートというより経験談になります。

医薬品の管理、特に麻薬・毒薬・向精神薬などの扱いは紛失=乱用、犯罪につながる可能性も高く厳重に管理が必要で薬剤師の皆様を悩ませる管理業務の一つではないでしょうか。
これらの医薬品管理は現場で施用する看護師さん達にとっても非常に重要な責務の一つになっています。

ある日、ベテランNSさんから…
「フェントステープ使ってるAさんなんだけど、朝清拭しようとしたら昨日貼ったはずのフェントスがなくて…全身見渡してもないし、ベッドの下にも、ゴミ箱にもなくて…」
と相談を受けました。

Aさんは高齢でもあり、夜間せん妄状態もあっため夜間無意識のうちに掻いてしまって剥がれたのかもしれないな…など考えつつ病棟へ。

しかし、そうだとしても一体どこに?

病棟へ行くと夜勤の疲れと反省からか丸椅子の上に正座をしてうなだれているベテラン看護師さんの背中が見えました。
麻薬が見つからないと帰れない…なかったらどうしよう…という心の声が背中から聞こえる気がしました。

それを見た私はその場で大笑い。
ナースステーションは空気の読めないやばい薬剤師を見る凍りついた空気になりました。
私は

「大丈夫ですよ、もう帰れます」
と言い、背中と一緒に丸見えだった看護師さんの靴裏から、申し訳なさそうに張り付いているフェントステープを剥がしとりました。

夜間、Aさんが剥がしとってしまったであろうフェントス君はおそらく床に落ちてしまい、病床に出向いた看護師さんの靴裏にくっついてしまったんでしょう。

Aさんに関しては医師、看護師と協議の上そのようなリスクもあること、疼痛コントロールも不良であったことからフェンタニル持続注へ切り替えとなりました。
自己抜針のリスクも残りますがこちらは看護師さんのモニタリングを強化して対応していただくとおっしゃっていただきました。

患者さんの状態や現場で安全に投薬出来る薬剤や投与方法を提案していけるよう「使われる場面」を想像出来ることが薬剤師のスキルの一つかと感じております。

また、看護師さん達も忙しく投薬を行なっていると薬剤を紛失したりすることも稀にあります。
相談を受けたら、ポケット中、ポシェットの中、はたまた靴の裏は確認したか伺ってみてはいかがでしょうか?

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プロフィール

しろくまph
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男性
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自己紹介
6年制薬学部1期卒後
急性期病院にて8年経験、2020年より薬局勤務
薬剤師の可能性を広げられるような薬剤師を目指しています!
モットーは「NOとは言わない!」「業務を選ばず何事にも全力で取り組む!」
まだまだ不勉強なことも多いので色々学ばせていただきたいです。
よろしくお願いします!

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経験業務
がん領域
急性期領域、災害領域
褥瘡
医薬品情報室担当
実務実習指導担当

今後学びたい分野
医療経済
在宅医療
情報発信
保有資格
外来がん治療認定薬剤師、薬剤師研修センター認定薬剤師、がん医療ネットワークナビゲーター、スポーツファーマシスト

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