製薬会社の悩み②~開発って?~
こんばんは。製薬企業(開発)で働く薬剤師です。
前回はコロナの影響をテーマに記事をかき(https://yakuterrace.com/u/977pbyca7v/iwmn1wx8f367yu)
本日のテーマは『開発って?』にしてみました。
※この記事は開発について少しでも認知・理解いただくことが目的で、個人の経験に基づいている部分をご理解ください。
私は働きはじめて12年目ですが、薬局や病院薬剤師の友人などに『開発って何をやってるの?』とよく言われます。
説明下手なので『病院行って医師と面会したり、売られる前の薬の治験のデータとってそれを確認しにいってるよ』と言ったりしていました。
すると、今度は『治験ってあのバイトで学生のときできたやつだよね?』と質問され、『そうそう、それPhase1ね』と答えたり。
そんな感じで、開発はあまり知られていないような印象をうけていました。
(なので、タイトルの製薬会社の悩みというよりは、製薬会社で働く私の悩みとして、開発が知られていないことが少し残念ではありました)
上記で私が友人に回答した内容も間違いではないのですが、実は開発ではもっと多様な仕事があります。
臨床開発職について簡単にまとめてくれていたサイトから抜粋して解説すると、
臨床開発とは
参照:https://www.tempstaff.co.jp/kmenu52/faq/clinical-research-associate/
CRA(臨床開発モニター)はたまに聞いたことがある人が多いようなので、今回は私が現在メインで行っているPM業務を中心に少し紹介したいと思います。
PM業務はその名のごとく、プロジェクトマネージメントです。一つの開発品目の開発を進めるために予算・リソース・スケジュールを管理します。海外導入案件の場合、海外会社とのコンタクトパーソンもPM担当がなることが多いと思われます。
プロジェクト管理=臨床試験の進捗管理=CRAのアクティビティ・進捗管理ともなるため『計画性のある人』『目標達成意識の高い人』が個人的には向いている業務だと思います。
ただ、CRAのように病院に行き医師と面会し現場の声を生で聞く機会は多くはありません。試験計画書立案時やプロジェクトとして重要な案件のときには医師と面会し論議します。PMとして担当するプロジェクト数は企業により異なると思いますが、ひとつのプロジェクトに特化しグローバルも含め担当することもあれば、複数プロジェクト同時に担当することもあると思います。
私は現在、企業主導治験と医師主導臨床試験の両方を担当しています。
せっかくなので、この分類についても、少し説明します。
現在私が担当している企業主導治験は、市販前・後ともにありますが、市販前の試験は薬の承認取得のために行う試験であり、市販後の試験はClinical Evidenceの蓄積、安全性の確認を目的とした試験といえるかと思われます。
一方、医師主導臨床試験も上記のように分けれると思いますが、私は既存製品のClinical Evidenceの蓄積のための試験にかかわっています。医師が主導する治験であるため、治験の計画やマネージメント自体は医師が行い、企業側での労力自体は大きくはありません。企業は支援を行うのみです。企業がその治験を支援することの価値、将来のデータ活用法(マーケティングでどう活用されるのか)に関して、しっかりと議論された上で支援の妥当性を決める必要があります。
今回はあまり知られていないであろう開発職を知っていただこうと思い自分の経験中心に記載し、開発の職種一部紹介と企業及び医師主導の臨床試験があり、その目的が異なることを記事にしました。
記事を通して、開発ってこういうことするんだと少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。
前回はコロナの影響をテーマに記事をかき(https://yakuterrace.com/u/977pbyca7v/iwmn1wx8f367yu)
本日のテーマは『開発って?』にしてみました。
※この記事は開発について少しでも認知・理解いただくことが目的で、個人の経験に基づいている部分をご理解ください。
私は働きはじめて12年目ですが、薬局や病院薬剤師の友人などに『開発って何をやってるの?』とよく言われます。
説明下手なので『病院行って医師と面会したり、売られる前の薬の治験のデータとってそれを確認しにいってるよ』と言ったりしていました。
すると、今度は『治験ってあのバイトで学生のときできたやつだよね?』と質問され、『そうそう、それPhase1ね』と答えたり。
そんな感じで、開発はあまり知られていないような印象をうけていました。
(なので、タイトルの製薬会社の悩みというよりは、製薬会社で働く私の悩みとして、開発が知られていないことが少し残念ではありました)
上記で私が友人に回答した内容も間違いではないのですが、実は開発ではもっと多様な仕事があります。
臨床開発職について簡単にまとめてくれていたサイトから抜粋して解説すると、
臨床開発とは
このための職種です。その中にも臨床試験を実施し、国から製造販売承認を得る
- CRA(Clinical Research Associate:臨床開発モニター)
- DM(Data Management :データマネジメント)
- STAT(Biostatistics:統計解析)
- PM(Project Management:プロジェクトマネジメント)
- RA(Regulatory Affairs:薬事)
- QA(Quality Assurance:監査)
- MW(Medical Writing:メディカルライティング)
参照:https://www.tempstaff.co.jp/kmenu52/faq/clinical-research-associate/
CRA(臨床開発モニター)はたまに聞いたことがある人が多いようなので、今回は私が現在メインで行っているPM業務を中心に少し紹介したいと思います。
PM業務はその名のごとく、プロジェクトマネージメントです。一つの開発品目の開発を進めるために予算・リソース・スケジュールを管理します。海外導入案件の場合、海外会社とのコンタクトパーソンもPM担当がなることが多いと思われます。
プロジェクト管理=臨床試験の進捗管理=CRAのアクティビティ・進捗管理ともなるため『計画性のある人』『目標達成意識の高い人』が個人的には向いている業務だと思います。
ただ、CRAのように病院に行き医師と面会し現場の声を生で聞く機会は多くはありません。試験計画書立案時やプロジェクトとして重要な案件のときには医師と面会し論議します。PMとして担当するプロジェクト数は企業により異なると思いますが、ひとつのプロジェクトに特化しグローバルも含め担当することもあれば、複数プロジェクト同時に担当することもあると思います。
私は現在、企業主導治験と医師主導臨床試験の両方を担当しています。
せっかくなので、この分類についても、少し説明します。
現在私が担当している企業主導治験は、市販前・後ともにありますが、市販前の試験は薬の承認取得のために行う試験であり、市販後の試験はClinical Evidenceの蓄積、安全性の確認を目的とした試験といえるかと思われます。
一方、医師主導臨床試験も上記のように分けれると思いますが、私は既存製品のClinical Evidenceの蓄積のための試験にかかわっています。医師が主導する治験であるため、治験の計画やマネージメント自体は医師が行い、企業側での労力自体は大きくはありません。企業は支援を行うのみです。企業がその治験を支援することの価値、将来のデータ活用法(マーケティングでどう活用されるのか)に関して、しっかりと議論された上で支援の妥当性を決める必要があります。
今回はあまり知られていないであろう開発職を知っていただこうと思い自分の経験中心に記載し、開発の職種一部紹介と企業及び医師主導の臨床試験があり、その目的が異なることを記事にしました。
記事を通して、開発ってこういうことするんだと少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。
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