エリスロマイシンの消化管運動改善作用【臨床実例】
抗菌薬として知られているエリスロマイシンには、
消化管運動改善作用もあるということをご存知でしょうか?
エリスロマイシンの用量が少なかった(エリスロシンD.S 20% 200mg/day 朝夕食後)ため、Drに問い合わせたところ消化管運動改善目的で処方したとの返答がありました。
調べてみたところ、エリスロマイシンの「モチリン様作用」によるものとのことでした。
少し前の内容になりますので、情報が更新されているようでしたらご指摘頂けると嬉しいです。
そもそも「モチリン」とは・・・
ヒトの消化管においては、空腹期に1~2時間ごとに、胃から始まって回腸末端(盲腸の前)まで移動していく周期的な収縮運動が生じていることが知られています。この運動を空腹期肛側伝播性強収縮帯(IMC)と呼びます。このIMCを制御しているのが「モチリン」と呼ばれる消化管ホルモンです。
エリスロマイシンはモチリン受容体に作用し消化管運動を亢進させるとの報告があるそうです。
この場合、抗菌作用が期待できない少量投与で効果を発現するとされています。
EMR(内視鏡的胃粘膜切除術)、糖尿病患者による胃腸排出機能低下にも有効であるそうです。
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