2020年10月、アステラス製薬から、グラセプターとプログラフ取り違えの注意喚起が出されました。https://www.pmda.go.jp/files/000236888.pdf
 
 
どちらも一般名はタクロリムスですが、プログラフは普通製剤なのに対してグラセプターは徐放性製剤となっています。
 
また適応も異なり、

グラセプターは
臓器移植後の拒絶反応の抑制、
骨髄移植後の拒絶反応・GVHDの抑制
の適応のみとなっています。

 joej72uy5pz67heao3zz-61e0deab.jpg
プログラフも適応によっては1日1回で使用されることもあるので、処方間違いや、一般名処方で処方された時の取り違えに注意が必要です。
 
【グラセプターとプログラフなぜ適応異なる?】
 
臓器移植患者は生涯にわたって免疫抑制剤の服用が必要となります。コンプライアンス不良の腎移植患者での移植臓器機能廃絶リスクは、コンプライアンス良好患者より 7 倍高くなるという海外メタ解析結果の報告もあります。そこで、移植後患者のコンプライアンス向上のためにプログラフ発売後に開発されたのが、徐放性製剤のグラセプターです。プログラフの方が先に発売されたため、グラセプターより適応が広いというのもあるようです。(グラセプターインタビューフォームより)
 
【タクロリムス服用中の注意点】
 
タクロリムス服用中は患者の状況に応じて血中濃度を測定し、血中トラフ濃度が 20ng/mL を超える期間が長い場合、腎障害等の副作用が発現しやすくなるので投与量を調節します。
 
ちなみに
プログラフ経口製剤からグラセプターへの切り換え時には同一1日用量を1日1回朝経口投与する。となっています。
 

このメモを見た人がよく見ているメモ

プロフィール

Chienam
性別
女性
最終ログイン
自己紹介
病院薬剤師4年目
調剤室業務をしながら
歯科→血液内科,循環器内科を担当

日々の気づきや学んだことを大切にしたいです!

第17回ピックアップ薬剤師
インタビュー動画では仕事のやりがい、ヤクテラスを活用して感じたこと、若手薬剤師や薬学生へのメッセージなどを語っています。ぜひご視聴お願いします!
https://yakuterrace.com/u/ey9mzkxryr/yby1fv35h2nj89

アクセスカウンター

58
今日のアクセス
77
昨日のアクセス
53832
総アクセス数

カレンダー

2024/4
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

アーカイブ

管理者に通報

利用規約に反している場合は管理者までお知らせください。

管理者に通報
ページ先頭へ戻る
読み込み中です