経腸栄養剤としてイノラスが選択される機会が増えていませんか?
最近、医師や看護師さんからも、イノラスについてよく質問を受けます。
今回はイノラスの特徴について簡単にメモさせていただきます。
 
【イノラスの特徴】
・高濃度の半消化態栄養剤
・1パウチで1日に必要なビタミン・微量元素の1/3を補給できる
・ヨウ素、セレン、クロム、モリブデンのほか、カルニチン、コリンを配合
・アドヒアランスに配慮し、複数のフレーバーがある(ヨーグルト・りんご)
・1本あたりの薬価はやや高め
 
イノラスは1.6kcal/mLの高濃度半消化態栄養剤です。
(エンシュア、ラコール:1kcal/mL、エネーボ:1.2kcal/mL)
例えば300kcalを摂取する場合、エンシュアやラコールは300mLが必要ですが、イノラスであれば187.5mLとなり、他剤と比較して効率良く摂取できる栄養剤と言えます。
 
イノラスは1パウチ(300kcal)で、1日に必要なビタミン・微量元素の約1/3が補給可能な設計になっているので、維持エネルギーが低い(900kcal/日)患者さんでも、それだけで1日に必要なビタミン・微量元素が補給可能となっています。
 
また最新の栄養学知見に基づき、微量元素が配合されているため、エンシュアやラコールで問題となっていた微量元素の欠乏症のリスク回避が可能となります。
 
【まとめ】
イノラスは1本あたりの薬価がやや高いのがデメリットですが、上記のようにメリットが非常に多い薬剤です。
そして何といっても、大量に持ち帰る患者さん(やご家族)の(腰の)負担は軽くなります!(←ここ大事!)
私が普段携わっているがん患者さんも、なかなか食事が食べられず、栄養補給のために経腸栄養剤が必要な方が多くいます。
液量を飲めない方も多いので、イノラスは今後も活躍してくれそうです。
 
※2020年8月に新フレーバーとして、コーヒー・いちごが新発売されるようです!
 https://www.enotsuka.co.jp/wp/wp-content/uploads/2020/06/f7c24eab0685f59c785d3e3a1e48376d.pdf
 フレーバーの選択肢が増えることは、アドヒアランス向上につながるので非常に喜ばしいことです。
 (しかし薬局内の在庫管理という観点ではやや難しい面もあるでしょうか…)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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プロフィール

hossi
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男性
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自己紹介
病院薬剤師として主に外来がん治療に携わっています。高齢化の進む中、医療はまさに日進月歩。薬剤師の仕事も対物から対人へとシフトしていることを実感しています。皆さんと知識や経験を共有し、多くの学びが得られたら嬉しいです。
保有資格
外来がん治療認定薬剤師、日病薬病院薬学認定薬剤師

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