簡易懸濁の可否について聞かれた時は、

じほうさんの「内服薬経管投与ハンドブック」で調べるようにしています。
データがないときは、簡易懸濁可否一覧とかでぐぐると多くの施設さんがありがたいことにデータを公開してくれています。

おそらく施設によって簡易懸濁が浸透しにくいところもあるのではないでしょうか?
薬剤師はデータを調べ、お伝えしますが実際に手を動かすのは看護師さんです。
そんなの面倒くさくてやってられません。粉にして溶かしやすくしてください。
なんて言われたりしますよね。

ここに関しては現場感、意識、人間関係など様々な因子が関係してきて、単純に簡易懸濁を推進するのが難しいところかなとも思います。

粉砕業務は調剤工程におけるロスが報告されていて、単剤の場合、30%弱の薬剤損失が起こるという報告もあります。(医療薬学;Vol32(5)2006)

僕の場合、簡易懸濁とは関係ないですが薬の勉強会を月1回開催して信頼貯金を蓄え、上記のデータを用いて頭を下げたところ、受け入れてもらえました。

また、最近はメーカーさんも簡易懸濁可否のデータを公表してくれるケースも増えてきました。
ありがたいことです。だけど、現場で知りたいのは溶けた後のPHも是非知りたいですよね。
酸化Mgのようにアルカリ性のものは他と混ぜない方が無難なケースもあります。
また、ランソプラゾールのようにマグコロールが含まれる薬は55°Cで溶解すると
固化してしまう可能性もあるため、水での溶解が無難です。

薬剤師としては、粉砕調剤にかかる時間を減らしたいし、被曝も怖いところですよね。


 

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クスリは反対から読むとリスクです。クスリに情報が加わると医薬品になると考えています。日常業務の情報を発信して行きたいと思います。
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