第31回  薬剤師メディカルラリーの活動とは?

ヤクテラスでは様々な分野でご活躍されている薬剤師さんをお招きする
「ピックアップ薬剤師」というコーナーがございます。
薬剤師としてのやりがい・楽しみ・マインドなどを、ご本人のメモを通してお話を伺います。
明日からのモチベーションがさらにあがるようなお話があるかもしれません。

第31回 ピックアップ薬剤師 

第31回は、NPO法人薬剤師緊急対応研修機構理事長の山口さんです。
山口さんは、薬剤師メディカルラリーを立ち上げ、薬局における救急、災害、
緊急時の対応におけるインフラを整えるべく、活動されている薬剤師さんです。
山口さんは、モデルの経験があり、
さらに、薬剤師緊急対応研修機構に関する書籍も出版されるなど
多岐にわたるご活躍をされています。
今回は、その活動の具体的な内容、心がけていること、
伝えたい想いなどを中心にお話を伺ってみます!
今回は、顔出しで出演してくださいます!

山口さんが出版された書籍はこちら
PERT コースガイドブック 特定非営利活動法人 薬剤師緊急対応研修機構 認定コース | 山口 勉 |本 | 通販 | Amazon
 


NPO法人の活動を教えてください。

元々の意味は、実習研修を行う団体。

メディカルラリーとは
医師、看護師、救命士などの医療スタッフでチームを組み、想定出来る
様々なトラブルにどう対応するかを見るゲーム形式な研修イベント。

薬剤師が活躍する現場が無かったので薬剤師バージョンで作った。(NPOの前に)

NPOを作った後は、体験だけで無く勉強も出来るように
心肺蘇生術と救急外傷を一日で学べる研修を行っている。

(現在はコロナの影響でオンラインで行っている。)

 

このような(薬剤師の緊急対応の)活動をしようと思った
きっかけはどんなことだったんですか?

かっこいい薬剤師になりたかった。
心配蘇生はできない薬剤師はカッコ悪いと思っていた。


 

薬剤師版メディカルラリーとは具体的に
どのような取り組みなのでしょうか。

日常に起こりうるが、薬剤師としてはあまり遭遇しない
非日常なことを体験させる。

いくつのシナリオを準備して、それを体験していく。

例えば、
”患者さんが薬を受け取り帰ろうと薬局の外に出たら、車に跳ねられてしまった。
あなたは、どう行動しますか?”
というのを提示して、交通事故の応急処置の対応を体験させたり、
”薬局で胸が苦しくなり人が倒れた”などAEDや心肺蘇生など出来るかを見たり。


 

道端で倒れている人がいた時の対応の
フローの説明を教えていただけますか。

まずは、現場が安全であるかを確認
そして、自身の感染・環境対策ができるかどうか。

その後、大丈夫ですか?の声かけ、その後、心配蘇生術
脊椎損傷している人だと反応して振り向いた時に
折れている骨がねじれる場合もあるので注意が必要。
(実は、頭を持って首を固定させてから、話かけるのが鉄則だったりする。)

しかし、こういう話は聞いたら分かるがほとんど学んで来ないと思う

 

いつ頃から行っているのか?

当時、自分が新人薬剤師や医療事務の方に教える立場だったので、
インストラクションを学びたい思っていたのと、
元々、心肺蘇生が出来ない薬剤師はカッコ悪いと思っていたので、
心肺蘇生術を学ぼうとして紹介してもらって10年ほど前にICLSコースを受講した。
その時、講義をしてくれた方の教え方がとても上手だったので、
その教え方を学びたいと思って通ったのがきっかけ

今はICLSコースのインストラクターとしても活動している。
 

研修を受講していない我々でも明日から行動できることは?

(交通事故などの場合)
まずは感染防御と安全確認
行かないよりは行った方が良いが、自身の安全も考えて行動すること
あとは、持ってる知識で落ち着いて対応すれば良い。

一番悪いのは、何もしないこと
 

本の内容を教えてください。

研修内容の教科書になっている。
写真と手技が書いてあるので、それを読みながら実践すると身に付きやすい。
一回学んだことも、何ヵ月か経つと忘れてしまうものなので、
そういう時に見返すための本。
 

災害時に薬剤師が求められたときに、気を付けた方が良い点は?

薬剤師会を通じて、支援に行く人が多い。
もちろん会では、薬剤師の命を第一に考え派遣する。
(薬剤師会の派遣隊は研修はしていても訓練はされていないので)

災害があった現地にいる薬剤師が、
避難所で一番最初にやらなくてはいけないことは
水を飲めるようにすることと、排泄をできるように(トイレの確認)すること。
清潔を保つようにすることが大事
エコノミー症候群で人は本当にすぐ死ぬ。
 

今後のビジョンとかやりたいことなどを教えていただけますか?

一つは、NPO法人のメディカルラリーの活動と
心肺蘇生術と救急外傷のミックス研修を日本から世界に広めること


二つ目は、小さなコミュニティで人間関係など困っている医療者を助けてあげたい。
手技なども教えていきたい。相手の気持ちを曇らせず、伝えることは大事だと思っている。
 

学生の内に学んでおいた方が良いことは?

積極的に答えたり、質問しないと教えてもらえない人になる。
講義中に反応して、自らコミュニケーションを取りに行くことが大事


学生時代のエピソードは?

モデルをやっていた。
モデルは課外活動みたいな感じでいろいろと学べた。

 

山口さんにとって薬剤師とは?

薬剤師は楽しい。
とても楽しい職業だと思っている。
薬剤師になるうえで、基礎や生物、植物、ウイルス学、微生物学など
本当に色んな事を学ぶ。
知識が膨大だから楽しい。どう活かしていくか。


 

マルチに活躍されている山口さんのお話は
明日からでも頑張っていきたいと思える、
活力がわくような面白い内容ばかりでした。
様々な現場で確実な対応をして、
自信をもって「薬剤師です」と言える、
そんなカッコイイ薬剤師がこれから増えて(増やして)いくよう、
できることから頑張っていきたいと思いました!


動画閲覧はこちら
動画公開】【NPO法人薬剤師緊急対応研修機構理事長】第31回 WEEKLY YAKUTERRACE

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