次は繋ぐ番だと思う。
「困難にぶつかったとき、どう乗り越えていますか。」
ーーーー私の答えは、「人と出逢うことによって乗り越えました。」
最近思い返してそれが困難だった、と感じるのは新卒で勤めていた会社を辞める決断をしたことだと思う。
給料や福利厚生、そして人間関係まで恵まれていた。
それなのに、なぜか。病んでいたのだ。
「あなたにとって仕事とは?」
よくある質問というか。誰しも一度は考えたことはあるかもしれない。
お金や福利厚生、人間関係。それらがものすごく大切なことも、簡単に得られるものでもないことも、理解した。
ただ、「自分が自分で居られること」を大事にしたいと思った。
「心からわくわくすること」がしたいと思った。
私は薬剤師免許を手にするまで、親から沢山の愛情と恵まれた教育を受け取った。
世の中には、生まれた環境で、それらを簡単に手に入れることができない子供たちがいる。
その子たちのことを大学時代に知ってから。ずっともやもやしていた。
「仕事をしながらボランティアとして関わりたい」そう思っていたけど、現実はそう甘くはなかった。
自分自身の能力も足りなかったし、気持ちも続かなかった。
それならもう、仕事を辞めよう。
きちんと覚悟ができるまで、半年間ずっと悩んでいた。
得意先の先生、他社の先輩、友人、研究室の先生。沢山相談をした。
今までの繋がりに救われていた。
今までがレールに沿った人生だった分、「自分で決める」ということがとても怖かった。
ぐっと背中を押されたのは、
「みかんがみかんらしく働けてないのは間違いないよね」
そんな友人の言葉だった。
私は私立の薬学部卒業だが、奨学金を借りていない。
それがどれだけ親の苦労の上にあるものだったのか、社会人になってやっと気づいた。それだけの重みのある薬剤師免許を手放して。
私は自分がわくわくする道を選択した。
つい最近、保育士の資格を取り、春から「児童養護施設」というところで働く。
親からの虐待や、親の精神疾患などが原因で親を頼れなくなった子供たちが暮らす場所。
私は、自分が受けてきたものに感謝をして、次は子どもたちに、繋いでいきたい。
2020年も困難と言えば困難だった。
コロナの状況で、薬剤師資格を使った働き方をあきらめたり。
勤めた飲食店のシフトがどんどん減ったり。
自分のした選択について、決断した後も不安になったことは沢山あった。
そんな中でも今、子供関係の仕事をしたり、
やりたいことにつながる挑戦を沢山させてもらっている。
素敵な繋がりが増えて、沢山支えてもらって。
保育士資格を手にして、まずはスタート地点に立つことができた。
困難を乗り越えたり、挑戦をしようと思えるのは、
今までいろんな人から受けた優しさの土台があるからだと思う。
私が今までに受けた優しさを、
次はまた、困難にぶつかっている誰かに、繋ぎたい。
「乗り越える」
私の力は、「人との出逢いから」生まれている。
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