自分の思考・感情・行動のクセを明らかにする
薬剤師のくみと申します。このメモを読んでいただきありがとうございます。
今回は第1回ヤクテラスコンテストで「乗りこえる」をテーマにお話させていただきます。
簡単に私の経歴を紹介させてください。
私は薬剤師として13年間、大手調剤薬局で働いていました。うち11年間は現場、2年間はエリアマネジャーとして働きました。
今回は、エリアマネジャーになりたての頃にぶつかった困難を乗り越えた時のお話です。
今までは現場の薬剤師として毎日顔を合わせる数名の職員と働き、患者様応対を中心に働いていましたが、マネジャーになったら、仕事がガラリと変わりました。
8店舗管轄の部下は40人。店舗売上管理、労務管理、適正人員配置、本社会議、人材育成、稟議書作成、エリア方針書作成等々。
薬学部では教えてくれない「マネジメント」というものを右も左もわからないまま仕事をしていました。
出来るマネジャーとは?
良いマネジャーとは?
そんなことをばかり考えていました。
そんな中で一番苦労したのが、「リーダーシップ」を発揮するということでした。
前任者のマネジャーは、とても仕事が出来る方で、皆の先頭に立ち、適切な指示や力強い言葉で、グイグイ引っ張っていく方でした。
社内での売上率や加算取得数も常に上位という結果を出すことで、多くの職員から尊敬されてました。
そんな結果を出している方の後任ですし、自分になってから結果が悪くなったなんて言われたくもない。前任者のやり方で結果が出ているのなら、「同じようなやり方、考え方」を真似してマネジャーの仕事を覚えてみようと思って取り組んでいました。
ところが半年位経ってもちっとも仕事が楽しくない。何かと失敗も多く、部下も辞めていく。結果も全然出すことが出来ず、心が病んでいきました。人間は自分で「出来ない」、「無理」等のネガティブ思考に陥ると、行動もネガティブになり、ネガティブの結果を引き寄せるみたいです。
自分で言うのもおこがましいですが、課題や困難に立ち向かう向上心はあるほうだと思ってます。マネジメントの書籍を読んだり、外部研修に参加したり、先輩に相談してみたりしました。
それでもなかなかうまくいきませんでした。こんなに色々やっているのになぜだ?と焦る気持ちは増すばかり。
そんな中でも何とかしなければと情報収集をしていた時に、「ストレングスファインダー」というものと出会いました。
名前ぐらい聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
ストレングスファインダーは直訳すると”強み発見”。
診断結果が示してるのは、”無意識にあらわれる思考・感情・行動パターン”。
ひらたく言えば、ただの”クセ”です。
あなたの脳がついついやってしまうクセが、上から強い順で34個ランキングでわかります。
ストレングスファインダーの結果は
1位:回復思考
2位:学習欲
3位:調和性
4位:成長促進
5位:収集心
・
・
・
下位:指令性、コミュニケーション、競争性、戦略性
でした。
私という人間はどんなクセをもってるかというと
・問題を見つけるが大好きで、それを解決することに喜びを感じる。知識やスキルを学ぶことを何よりも楽しむ
・対立や争いは好まず、1つの目標や物事に対してチームで取り組むことは出来ないかを考える。
・全員の意見を聞いて皆が納得する着地点を模索する。
・自分のやりたいことより、相手がやりたいことを優先し、それに対してサポートする
・相手の成長を自分の成長以上に喜んだり、相手の小さな成長も見逃さない
・情報収集が大好き
こんな感じです。
逆に、相手に指示を出したり、戦略を考えたり、言葉を使って人に影響を与えることが苦手でした。いわゆるカリスマ性とは程遠人間です。
結果をみて驚きました。
上位は普段から無意識にやってるクセなので、「当たり前」と思いましたが、改めて文章でみて再確認することが出来ました。
問題は下位のクセの方です。私がマネジャーとして正しいと思っている思考、感情、行動パターンが自分のクセとは真逆だったのです。
前任者のマネジメントが正しいと思って取り組んでいたことが、じつは苦手なことだったのです。
私は今まで、自分の名前を利き手じゃない方で、一生懸命書いていたんだと。。。
自分の得意なクセに気づいた私は、この得意なクセを最大限生かすにはどうすればよいか考え、行動しました。
具体的には
・店舗ラウンド時、「何か困っていることはない?」と聞いて問題抽出
・自分で店舗にヘルプに入りボトルネックをみつける
・コーチングを学び相手の成長や目標達成をサポート
・会社の方針で取り組むことに対しては、薬局長と納得し腹落ちしてもらうまで話し合う
・自分で学んだ知識や情報を店舗へ配信し業務に生かしてもらう
逆に先頭に立ち、部下の気持ちを奮い立たせ、グイグイ引っ張っていくマネジメントスタイルは止めました。
部下の背中を押して、裏方としてサポートに徹し、ゴールに導いていくスタイルへと180度変えました。
その結果、少しずつ数字も伸び、部下も自ら考え行動してくれる方も増えてきました。
何より自分自身がマネジャーの仕事が楽しいと思うようになってきたのです。
自分の苦手なクセを「やらない」という選択をしたことは、非常に重要なことだと思っています。
そこから私は更に、自分のクセから
勝ちパターンと負けパターンをリスト化しました。
勝ちパターンを多くやり、負けパターンをやらなければ、きっと仕事や人生がうまくいくと思ったからです。
少し具体例を出すと
勝ちパターン
・得た情報や知識は必ずアウトプットすること
・自分3、相手7の割合で会話を進めること
・出来ていることをより良くするのではなく、出来ないことを改善する仕事をすること
負けパターン
・1人で決断すること
・相手の課題に自分が入りこみ過ぎること
・対立が前提で物事をすすめることに首をつっこまないこと
自分のことを知ってるようで知らない方は多いのではないでしょうか?自分の得意なクセ、苦手なクセを知ることが出来れば、仕事の手段を自分の得意なクセに変え集中させることができ、上手に生かせることが出来れば困難に立ち向かうことが出来ます。
もし、今の仕事が楽しくない、何かうまくいかない、心がモヤモヤする等感じることがあれば、1度ストレングスファインダーを受けてみることをオススメします✨
来年も得意なクセを最大限活用して、向上心をもって仕事をし、プライベートも楽しく過ごしたいと思います。
以上です
貴重なお時間を使い読んでいただきまして、ありがとうございました。
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