人を頼る
私は「人を頼る」ことがとても苦手でした。
いい意味で「責任感が強い」とも言えますが、全て自分で背追い込んで解決したがるところがありました。
「頼むことで、相手に迷惑がかかるんじゃないか」
「人を頼ることで、能力のない人間だと思われてしまうんじゃないか」
という怖れがあったのかもしれません。
全て自分でやらなければいけないと思って、パンク寸前。
患者さんからの相談を自力で調べるも解決できず、あたふたしている時に
「何か困っている?私にも考えさせて!」
先輩が声をかけてくれて、救われたことがありました。
「正直に自分の無知を認めることが大切だ。そうすれば、必ず熱心に教えてくれる人が現れる」
「一人の人間が大きな業績を上げるためには、多くの人の手と気持ちと知力が必要になるのです」
(ウォルト・ディズニー)
彼のウォルト・ディズニーは、ディズニーランドの成功も、彼ひとりの力ではなく、たくさんの協力者のおかげと言っています。
私にとっての「大きな業績」とは何か?私は「なんのため」に仕事をしているのか?
この「なんのため」を今一度考えてみると、「患者さんの力になりたい・役に立ちたい」でした。
薬剤師一人の知識や経験、思考には限界があります。
「その道に長けている人に意見を聞いたほうがいい」「頼ったほうが上手くいく」こともあると考えるようになりました。
薬剤師同士はもちろん、他職種の方々の力を借りることで、患者さんの困っていることをスムーズに解決できることを実感しました。
また、「人を頼る」ことで、逆に「人に頼られる」ことも増えました。
人間、頼られると嬉しいもので、逆に頼られた側の気持ちがわかったことで、「人を頼る」ことへの心理的ハードルも下がったように思います。
これはまさに、患者さんを中心に「win-win-win」であり、この好循環をこれからも続けていきたいと思っています。
2020年は、おそらく歴史的に見ても、大変な1年であったと思います。
「人と人とのつながり」について、改めて考えさせられた1年でもあったなと感じています。
現在も、直接会って質問や意見交換をすることができない状態が続いています。
もしかすると学校や職場の状況によっては、「人を頼る」ことができない方もいるかもしれません。
そのような中で、「知識や経験を共有でき、困ったことを質問することができる、薬剤師が作る温かいWebサイト」というヤクテラスのコンセプトにとても感銘を受けました。
これからも一人のユーザーとして、ヤクテラスを盛り上げていければと思っています。
今年1年、ヤクテラスを通して、たくさんの薬剤師さんの知識や経験、考え方を知ることができました。
本当にありがとうございました!
2021年が皆さんにとって、いい1年でありますように!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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