薬のなかには食後の影響を受けるものがありますよね。
患者さんに時々聞かれるので、影響が大きいものは知っていたほうがいいな〜と思いつつしばらく経ち、やっとちゃんと調べたのでメモを。
けっこうあるのでよく見るやつや気になるものをピックアップしてます。
ダラダラと書いてますので、お時間あるときに読んでいただければ。
 
シーズン的なものだと、
・ザイザル(レボセチリジン)は食後だと効果が落ちますね。添付文書では就寝前の記載なので問題ないですが、夕食と就寝が近い人などは効果が下がる可能性があるので注意が必要です。
 
・アレグラ(フェキソフェナジン)は添付文書では食前食後の記載はないのですが、インタビューフォームを見ると「空腹時に比べ食後投与時のAUC及びCmax(最高血中濃度)はそれぞれ15%及び14%減少した」という記載があるので、空腹時に飲んだほうが効果が高いのか?と思ったり。
 
同じようなものだと
・ユベラNシリーズ
こちらも添付文書では食前食後など服用時間の記載はないですが、よくよく添付文書を見たら「食後服用は空腹時服用に比べ、最高血漿中濃度は32倍、AUCは29倍高い値を示した」と書いてあるんですね。まぁ基本食後に飲むことが多いとは思いますが、空腹時にのんでしまうとだいぶ吸収が落ちてしまうのだな〜と。
 
・ベルソムラやルネスタ(エスゾピクロン)、ロゼレムは食後だと吸収が落ちるため、就寝前となってますね。
まぁ眠れない人が食事とって、すぐ寝ようとすることはないでしょうからあまり気にしなくて良さそうではあります。
 
・ドラール(クアゼパム)は食事とともに服用すると吸収が2~3倍増加し、過度の鎮静効果や呼吸抑制効果の危険性があるので、少なくとも食後2時間以上の間隔を空ける必要があると。
効きすぎてもいけないっていうやつですね。
 
・ミニリンメルトは食後だと効果が落ちますね。
添付文書では就寝前となってますが、これも夕食と就寝が近い人は注意ですね。
「食後に経口投与したとき、空腹時と比較し平均AUCは27%に、平均最高血中濃度は26%に減少した」とのことですから影響はけっこうありそうです。
ミニリンメルトのようなホルモン剤は安定した血中濃度が大事かと思いますので、指導が重要そうですね。
私は見たことはないのですが、場合によっては食後に出ることもあるのですかね?そういうときは食前や空腹だと急激な血中濃度の上昇で副作用が出ることも注意が必要ですね。
 
・ミカルディス(テルミサルタン)も食前食後の記載はないですがけっこう影響があります。
インタビューフォームでは「空腹時投与に比べ食後投与で tmax が遅延(空腹時:1.8±0.9 時間、食 後:5.3±1.4 時間)し、Cmax が 57%、AUC が 32%低下した」とあるので、食事をとったりとらなかったりする人だと影響ありそうですね。
患者さんで今日はなんか血圧低かったのよ〜とか言ってる人はこういう可能性もありますね。

という感じで、意外と影響のある薬があったことに驚きました。
まだまだ食事の影響を受ける薬剤はあるのですが、また次の機会にしようと思います。

薬剤師歴はまぁまぁ長くなってきましたが、まだまだ未熟者だなと感じました。

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プロフィール

Kim
性別
女性
最終ログイン
自己紹介
病院薬剤師(某大学病院)→派遣薬剤師(8店舗経験)→コロナで派遣切り…→調剤薬局+α

情熱とかあんまりないですが、自分が関わった患者さんとか医療関係者の方がちょっと笑顔になってくれたらいいなって思って働いてます。
保有資格
薬剤師免許

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