病院で勤務していたときはカルテも見れるし、医師と直接会話することも多く、処方意図や薬の適応外使用について自然と耳にすることが多くありました。
しかし、薬局で働くようになり、そういう機会はめっきり減りました。

そんななか患者さんが伝書鳩のようにそう言った話を時々運んできてくれます。

最近教わったのはグラナテックの手術後の使用について。

両眼ともに緑内障の患者様で左眼を手術したとのこと。
手術後の点眼薬をお渡ししたのですが、グラナテックだけは指示が両眼のまま。
医師の間違いなのか?と思いつつ、患者様に伺ってみると、
「グラナテックには術後の癒着を防ぐ効果もあるみたいです」
と。

つまり手術した左眼にも使用で間違いありませんでした。自分が無知だったのに、医師の処方を疑ってしまい申し訳なかったです。

後々調べてみたらグラナテックには、眼圧を下げる効果の他に、
・線維芽細胞遊走阻止作用
緑内障の手術である線維柱帯切除術後の結膜の癒着を防ぐ効果があるとのこと。
また、
・角膜内皮細胞の保護効果
白内障手術後などに角膜内皮細胞が障害されることがありますが、グラナテックを点眼すると内皮細胞の状態がよくなるようです。

添付文書に明確な記載がないので、適応外的な使い方になってしまうのかもしれませんが、現場ではそのような使い方をされることもあるようです。

患者さんからしたら、知らないのかよと思われてしまうかもしれませんが、完璧は無理な職業。ありがたく学ばせて頂きました。

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プロフィール

Kim
性別
女性
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自己紹介
病院薬剤師(某大学病院)→派遣薬剤師(8店舗経験)→コロナで派遣切り…→調剤薬局+α

情熱とかあんまりないですが、自分が関わった患者さんとか医療関係者の方がちょっと笑顔になってくれたらいいなって思って働いてます。
保有資格
薬剤師免許

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