皮膚科は難し。
最近皮膚科の処方内容に考える日々を過ごしております ( ˊ̱˂˃ˋ̱ )
この前お子さんの患者さんでケフラールが皮膚科から出ていて、お母さんに話を聞いたら「先生に、この蜂窩織炎か丹毒かなって言われたんです」と。
ほ〜、このいかつい漢字たちはなんなんだ。江戸時代から存在してそうな言葉だなぁ。
蜂窩織炎は、皮膚の真皮から皮下組織(脂肪組織)にできる細菌感染のことで、顕微鏡で見ると組織がハチの巣に見えたことから、蜂窩(=ハチの巣)織炎と名付けられたようです。発生頻度としては伝染性化膿痂疹(とびひ)と同じくらい多いんだそう。下肢に発生しやすく、症状としては腫れ、熱感、痛み等があります。
原因菌としては黄色ブドウ球菌、化膿レンサ球菌が多く、これらの細菌が小さな傷や毛穴から入り込んで、感染を起こしてしまう。足の蜂窩織炎は水虫による傷口からの感染が多いとされています。さて治療というと、抗菌薬の内服または点滴で行われます。原因菌がグラム陽性菌なので、抗菌薬は第一セフェム系が使われます。
一方丹毒とは、真皮に起こりやすく原因菌はA群β溶血性レンサ球菌が多いです。
顔や下肢に発生しやすく、突然発症することがあり、境界明瞭な浮腫性の紅斑、時には悪寒や発熱を伴うこともあるそうです。
治療としてはペニシリン系が使われます。
しかし、皮膚の症状だけでは蜂窩織炎と丹毒の区別が難しい場合があるので、丹毒かどうかの判断材料として、血液検査でA群溶連菌が産生する毒素に対する抗体(ASO,ASK)が増えているかどうかを診ることもあるそうです。
ここで、わたしは思い出しました。
抗菌薬、苦手だったなと。
でも今回のケースで復習するきっかけをもらったので、見直してみようと思いました(^O^)
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