初めまして(＾Ｏ＾)
薬局で薬剤師をしています。
先日、自分の仕事を見つめ直すきっかけになった出来事があったので書きたいと思います。

先日、私の勤める薬局に初めていらした患者様で、漢方が10種類処方されてたんです。

漢方は一般的に、「効き目がやさしい」「副作用少なさそう」という印象を持たれる方が多いです。1種類であれば大きな問題はないですが、複数の漢方を飲んでいる場合は注意が必要です。
医療用漢方製剤148種類のうち、109種類に甘草が含まれています。（全体の73%！)
甘草の摂取量が多くなると、副作用である低K血症の発生リスクが上がります。これが高血圧だったり、偽アルドステロン症につながるんですね。

メーカーに問い合わせたところ、１日の甘草の摂取上限量は決まってないようです。
しかし、１日1.0gの甘草を含む漢方には低K血症に対する注意書きが、１日2.5gの甘草を含む漢方には、禁忌項目として①アルドステロン症の方、②ミオパチーのある方、③低カリウム血症のある方、と記載がなされている、とのこと。
そしてカリウムは食べ物に含まれているので、きちんと食事摂られていれば低K血症になることはないと思いますと、、。

今回の患者様の処方で１日の甘草摂取量を計算すると13g／日、、多い(・・;)
病院に連絡すると、血液検査はしばらくやっていないとのこと。ご本人からは、副作用らしい症状はありませんでした。
しかし今後の副作用リスクを考え、トレーシングレポートを提出し、病院と協力して副作用発生の予防に努めていきたい旨をお伝えしました。その後、病院から「定期的に血液検査をしていきます、ありがとうございます。」とお返事いただくことができました。

薬局だから得られる情報を、病院と共有して、患者さんの健康サポートに貢献していきたいと思いました。