皆さんはじめまして。日系製薬会社勤務で、アメリカで駐在員として治験関係の仕事をしているsyyと申します。薬剤師ではありますが、普段他の薬剤師の方と仕事で関わることがほぼないため、ヤクテラスさんにはこのような形で皆様との交流の機会を与えていただき感謝しております。

さて、本日は日本とアメリカの薬剤師の職務の違いについて、インフルエンザの予防接種の観点から少しだけ紹介したいと思います。

私がアメリカに赴任したての頃、秋から冬になりそうな頃でしょうか、ふと1つの疑問がわいてきました。
「そういえば、今年はインフルエンザの予防接種はどこで打てばいいんだろうか…」

ご存じの通り、アメリカは保険によっては法外(あくまで合法ですが!)な医療費の自己負担を求められることがあります。最近だと、COVID-19の治療のために長期間入院していた患者さんが100万ドル以上(日本円にして1億円以上!)の明細を受け取ったことがニュースで話題になっていました。もちろん、ここから保険会社の負担分が引かれますので、保険にもよりますが実際の負担はもっとずっと少ないです。

そこで私は考えたわけです。「これは慎重に探した方がいいぞ…」そして、困ったときのGoogle検索 "Full shot near me"。
すると、出るわ出るわ、アメリカの名だたるチェーン薬局の名前たち。

そう、アメリカでは州にもよりますが、薬剤師がインフルエンザワクチンを含むいくつかの予防接種を打つことが認められているのです。そして、多くの保険で場所さえ選べば無料なのも素晴らしい。
そして、意気揚々と予防接種のアポイントをWeb予約して、当日薬局に向かいました。

薬局のカウンターにて薬剤師さんとの会話
「こんにちは。インフルエンザの予防接種を予約したsyyと申しますが」
「ハァーイ!(やたらテンション高)ちょっと待ってね。準備するから」

そして待つこと2,3分。何やら奥でごそごそしている…何だろう、ふつふつといやな予感が…

「(ニッコリ)残念なお知らせがあるわ。ワクチンの在庫が残り1つだけあったんだけど、有効期限切れね。1週間後には入荷してるから、その時に来て!(今日一のスマイル)」

This is America!!!なんせスーパーで賞味期限切れの食材が普通においてあったりする国です。まぁここは事前にお知らせされただけ良かったと思おう(当然ですが)。
「OK、また来ます」

そして1週間後。担当は違う薬剤師さんでしたが、予防接種自体は非常にスムーズでした。移動式の簡易カーテンで他のお客さんから見えないようにして、必要事項の説明→消毒→さくっと接種完了。アメリカならのサプライズもありましたが、Web予約→近所の薬局で接種という流れは非常にスムーズかつ効率的だと思います。素人目には日本も真似すればいいのにと思いますが、おそらく色々とハードルがあるんですよね。

ということで、今回はインフルエンザの予防接種に見る日本とアメリカの薬剤師の職務の違いについて簡単にご紹介させていただきました!
少しでもへぇーっと思っていただけたら大変うれしく思います。

P.S. 実はこの投稿、途中まで作っておいてしばらく放置して残りを足して投稿したんですが(この時点でお察しの方もいらっしゃると思いますが)、投稿ボタンを押したらログイン画面に飛ばされてしまいました。完全に自分のミスですが悲しい…笑
それでは、皆様よい一日をお過ごしください。

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日系製薬会社勤務で、アメリカで駐在員として治験関係の仕事をしています。

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